大坂なおみ選手 ロサンゼルスのプレー・アカデミーを訪問し、より多くの女の子に身体を動かす機会を

Naomi playing tennis with girls
Play Academy with Naomi Osaka gathered all four funded programs in LA for a kick-off event in April ©Getty Images for Laureus

大坂なおみ選手は4月14日、プレー・アカデミーの特別キックオフの一環としてロサンゼルスの女の子たちを訪問し、ラリーやサーブを交わしながら女の子のエンパワメントについて語りました。

2020年に東京で始まった「プレー・アカデミー with 大坂なおみ(以下プレー・アカデミー)」は、複数のグランドスラム・チャンピオン、ナイキ、ローレウス・スポーツ・フォー・グッドのパートナーシップによって生まれました。その後、本プログラムはロサンゼルスを含む他の3カ所に拡大し、2022年初めには4つの草の根団体に助成金を提供し、遊びとスポーツを通じて女の子の人生に変革をもたらすことを目的としています

イベントの当日は、45名の女の子の参加者とロサンゼルスに拠点を置く助成団体、Beat the Streets、First Break Academy、Kids Enjoy Exercise Now(KEEN)とPete Brown Jr. Tennis and Academic Programにとって刺激的で忘れられない一夜となりました。参加者は4つのステーションを回り、それぞれの団体が提供するテニスやレスリングなどのアクティビティを通してチームワークの重要性や強い価値観など、ライフスキルについて学びました。また、女性のロールモデルである大坂なおみ選手に加え、同じくテニス選手でアメリカのスター選手であったフランシス・ティアフォー氏や、オリンピックのレジェンドでローレウス・アカデミーメンバーでもあるマイケル・ジョンソン氏といった豪華なゲストとともに、プログラムを体験しました。

Woman and man sit on chairs addressing group of girls
Olympic champion Michael Johnson moderated a Q&A session with Naomi Osaka ©Getty Images for Laureus

大坂なおみ選手は「私は3歳の時に初めてラケットを手にし、人生が変わったことを覚えています」と語り、「私はテニスを通じ多くのことを学び、成長させてもらいました。しかしながら、すべての女の子が私のような機会に恵まれているわけではないことも知っています。世界中 ― そしてここ、ロサンゼルスでも女の子は男の子の2倍、スポーツから離れていってます。特に脆弱層の女の子は、そもそもチャンスを得られない事もあります。」

「私はそれをプレー・アカデミーで変えられれば、と思ってます。女の子がスポーツや遊びに参加する機会を増やすことで、平等になるようにしたいです。活発で健康的であることはもちろん、色々な経験を通して自信をつけ成長し、社会に出た時に自分の居場所を見つられるようになって欲しいです。」

ー大坂なおみ
Woman and girl try to balance a tennis ball on a racket together.
Each of the four LA grantees led their own unique activity station ©Getty Images for Laureus

イベントの最後プログラムとして、参加した10〜14歳の女の子たちと大坂なおみ選手の質疑応答が行われました。テニスを始めたばかりの頃から今に至るまで、大坂なおみ選手は自身の経験を語りながらいつか彼女たちの役に立てば、と願いを込めてアドバイスを送りました。

また、KEENロサンゼルスのエグゼクティブ・ディレクターのスザンヌ・フィリップス氏は「KEENロサンゼルスの女の子たちは、大坂なおみ選手とプレー・アカデミーに参加できたことにとても興奮していました。大坂なおみ選手や新しい友達と一緒に体験する特別な機会を得た上、スポーツをするすべての女の子をサポートしているプログラムに携わることが出来てとても喜んでいます。障がいあり、なし関わらず女の子に参加してもらうことは私たちのプログラムの重要な部分であり、KEENが一緒に活動できる機会をくれた大坂なおみ選手と彼女のチームに感謝しています。」

Girls line up balancing tennis ball on racket
Play Academy provides funding to four LA programs – Beat the Streets, First Break Academy, KEEN and Pete Brown Jr. Tennis Academy ©Getty Images for Laureus

カリフォルニア州のカーソンにあるFirst Break Academyで開催された本イベントは、大坂なおみ選手、プレー・アカデミー助成団体と支援企業が集まった初めてのイベントであり、とても有意義な時間となりました。

オリンピック短距離走の金メダリストでローレウス・アカデミーメンバーのマイケル・ジョンソン氏は、「女の子は、スポーツや遊びを楽しむ上で男の子とは違がった壁に直面し、それによってスポーツが人生にもたらす多くのものを失っています。ローレウスではそのような障壁を取り除き、平等な土台に立てるようにするため多くの時間を費やしています。大坂なおみ選手はこの障壁も、人生におけるスポーツの力をも理解しているのです。また、彼女がゆかりの深い地域の女の子たちに恩返しをする姿は本当に素晴らしく、彼女と一緒に仕事ができることをとてもうれしく思っています。」

2020年の東京での開始以来、プレー・アカデミーは、ナオミの父親の出身地であるハイチと、彼女の生まれ故郷である日本の大阪という、大坂選手にゆかりの深い地域に活動の幅を広げています。また、本プログラムでは地域に根ざしたスポーツを活用する団体へ助成金やキャパシティ・ビルディング研修を提供し、ジェンダーインクルーシブな研修を受けたコーチによる指導や楽しくポジティブな遊びの体験を届けています。

プレー・アカデミーは、ロサンゼルス、ハイチ、東京で合計10団体に助成しており、現在、大阪での関心表明を募集しています。

文: Play Academy